ソニー 20mm F2.8(SEL20F28)の、あの小さな違和感について
久しぶりにカメラの話を。
ずっと使っているE 20mm F2.8(SEL20F28)。
薄くて軽くて、ポケットに近い感覚で持ち出せるレンズだ。
α6700に付けると、
それだけで、どこかへ歩き出したくなる。
この組み合わせには、だいたい満足している。
ただ、ひとつだけ、どうしても気になるところがあった。
ほんのわずかな、引っかかりのようなもの。
フィルターを付ける。
ごく普通の保護フィルターだ。
その上から純正のフードを付けようとすると、
最後のところで止まる。
カツッと、小さな音がする。
閉まりきらない。
ほんの少しだけ浮く。
たったそれだけのことなのに、
そのわずかな隙間が、どうにも落ち着かない。
気にしなければいいのかもしれない。
実際、写真には関係ない。
でも、こういうほんの少しのズレは、
使っているあいだ、ずっと残り続ける。
削る人もいるらしい。
フードの内側を、少しだけ。
あるいは、最初からフィルターを外してしまう人もいる。
どちらも正しい気はするけれど、
どこかで、それじゃないと思っていた。
できれば、何も無理をしないまま、
ちゃんと収まってほしい。
ただ、それだけの話なのに。
レンズ前にフィルターを付けないまま、
フードだけというのも、どうにも落ち着かない。
少し神経質な性分なのだと思う。
生のレンズのままでは、どこか不安が残る。
かといって、収まりきらないフィルターを
フードの前側に付けてみたりもしたが、
やはり不自然だった。ようやく、落ち着いて検索できる時間ができて、
ひとつのフィルターに行き当たった。
HAKUBA XC-PRO EXTREME LENS GUARD 49mm薄枠ということもあって、
手持ちのフィルターと比べると差は明らかだった。
半信半疑のまま、試してみることにした。
届いたフィルターは、驚くほど軽かった。
思わず指紋をつけてしまうくらい、薄い。
ほとんど、枠がないみたいに見える。
少しだけ緊張しながら、レンズに取り付ける。
ねじ込みが斜めになりそうで、妙に気を遣う。
ようやく、きちんと収まった。
間を置かず、
その上からフードを回す。
今までと同じ動作なのに、
途中で止まらない。
そのまま、最後まで回りきる。
カチッと、音がした。
きちんと閉まっている。
ほんのそれだけのことなのに、
少しだけ、気持ちがほどける。
ノーフィルターのときと、まったく同じ感触だった。ただ、それだけで、
このレンズはようやく完成したような気がした。
見た目はほとんど変わらない。
でも、どこかで引っかかっていたものが、
きれいに消えている。
こういう整い方は、
たぶん写真には写らない。
けれど、持ち出すときの気分には、
確実に影響してくる。
このレンズを付けて歩くとき、
もう余計なことを考えなくていい。
軽さも、収まりも、
すべてがそのまま、ひとつになっている。
ようやく、ただ歩くだけでいい状態になった。
たぶん、同じところで引っかかっている人はいると思う。
もしそうなら、
このフィルターは、静かに効く。
派手ではないけれど、
きちんと収まる。
それで十分だと思う。
そういうわずかなズレを、
ずっと気にしながら使っていたのだと思う。
ただ歩いた先に、こういう時間がある。
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