4/22/2025

40分待つのだぞ

40分待つのだぞ──

   随分前のことだが、
ピンサロ嬢が彼女だった。
惚気とも言い切れず、
かといって距離が遠いわけでもない──
その、なんとも微妙な位置にいた頃の話だ。

互いのフィーチャーフォンは、
ほぼ30秒間隔で鳴り続けていた。
光速とまでは言わないが、あの頃の文通ラリーには、
それなりに熱があった。

ところが、急に音沙汰が途絶える。
「あ、仕事が始まったんだな」と気づく。

そこから私の妄想タイムが始まる。
彼女は、言ってしまえばみんなのアイドルである。
そう思うだけで、腹の底がゆっくり捩れる。

「ウー、うぎゃー」と転げ回った……
と書きたいところだが、
実際はタバコを立て続けに吸って、
喉にイガイガが残っただけだ。

そんな情けない感情整理をしているうちに、
ほぼきっかり40分後、彼女からメールが届く。
まるで何事もなかったかのように、日常の話題で。

そういうやりとりの積み重ねのなかで、
当たり前のデートも、恋愛と呼んでいい季節も、
たしかに存在した。

だが、嫉妬をうまく処理できず、
恋人から友達へ、そして友達からそれ以下へ──
私は自分を転げ落とした。

誰が悪いというわけでもない。ただ、そうなった。

それから、ずいぶん年月を無駄にしてきた気がする。
今になって言い訳をするなら、
「あの頃はどうしようもなく若かった」─。
そのひとことに尽きる。

今ではもう、あの40分にも用はない。
今は、たまに広告メールが届くだけだ。

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