1/06/2025

伊勢丹、痩せたん?

 駿府城公園のプラタナス。
この木の魅力は、葉よりも、
むしろ樹皮にあると思っている。
斑に剥がれ、まだらに露出しているあの感じ。
何かを隠そうとして、結局、全部見えてしまっている。

それでも葉は葉で悪くない。
風に揺れるときだけ、少し若返る。

昔、古いアルバムを見たことがある。
几帳面に写真が貼られ、
短い文章が添えられていた。
丁寧すぎて、少し距離の取りづらい言葉たち。

ああいう感じは、
たぶん自分の中にも残っている。
期待しないふりをしながら、
やたらと感傷的なところ。

年末年始になると、
街や過去に向かって、
どうでもいい独り言を投げたくなる。

「人類の天敵は、実は蛇だったらしい」

「怖いのは、毒よりも、
あの過剰な模様なのかもしれない」

「年が改まると、
関係の薄くなった人の名前が
ふと頭に浮かぶ」

「何も起きていないのに、
何かを待っている気分だけが残る」

「便利さは、
人の輪郭を少しずつ薄くしていく」

「贅沢は、
敵でも味方でもなく、
ただそこにある」

「富士山の白い部分は、
毎年、少しずつ形を変える」

「伊勢丹……
痩せたん?」

街は答えない。
けれど、確実に変わっている。

どうでもいいことばかり書いているつもりで、
本当は、どうでもよくない変化だけを、
見逃さないようにしているのかもしれない。

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