12/20/2021

青菜の炒めを覚えている――インドカレーハウス チャイ 呉服町店


   十一月最後の土曜日、夜の静岡伊勢丹近く。
事前に予約を入れ、友人と二人、こぢんまりとした
インドカレーハウス チャイへ向かった。

こうしたタイプのカレー屋に、普段はあまり足が向かない。
けれど、割引の存在を知ってしまえば、
たまには趣向を変えてみるのも悪くない。
メニューを開くと、
昼向きの店かもしれない、という印象を受けた。
夜の営業は遅くまでではなく、確か二十二時頃までだった。
まずはビールとワインで乾杯する。
一枚目の写真はビールに、二枚目はワインに、
それぞれピントを合わせた。
お通しは、薄く乾いたナン。
煎餅のようでもあり、少し冗談めいた見た目から、
心の中で「ナンのミイラ」と呼んだ。

それをかじりながら飲むビールは、久しぶりの苦味が、
身体にゆっくり染みてくる。
 
ああ、これでいい。そう思える時間だった。
ネパールサラダのあと、
カレーとナンのセットが運ばれてきた。

チーズナンは、想像していたよりも大きい。
一切れで、もう満腹に近づく。二人で分けて正解だった。

カレーは中辛。それでも、十分に辛い。
おかわり自由のナンは、この日は遠慮しておいた。

それでも、もう少し飲みたい。
ビールからワインに切り替え、
セットについていた青菜の炒めを、単品で追加した。
これが、思いのほか良かった。
どこかで知っている味とは違う。
サイゼリヤのほうれん草ソテーとも、まったく別物だった。

値段は四百五十円。
この皿だけをつまみに、ゆっくりワインを飲む時間を、
また持ちたいと思った。

会計は、市の還元キャンペーン期間中で、少し得をした。

滞在は二時間。
店の奥の六人掛けのテーブルに腰を落ち着け、
座り心地の良さに甘えて、つい長居してしまった。

今年はもう行けそうにない。
けれど、あの青菜の炒めのために、
来年、もう一度訪れたい。

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