1/19/2013

1000文字の顕示


   LINEのタイムラインには、
投稿できる文字数に上限があると知った。

最近、自己顕示欲に火がついている身には、
1000文字は少し窮屈だ。

推敲とは、削ることだと言われる。
削ることでしか伝えられない欲望は、
もともとその程度のものなのかもしれない。

「してください」と言われると、
急に言葉が縮こまる。
自己表現は、命令形に弱い。

定額制の安心感に身を預け、
誰もが「言ってもいいはずだ」と思いながら、
画面越しに主張を投げ続けている。
それは、議論というより、
独り言に近い。

唾液も飛ばず、熱も伝わらない。

最近、ひとつ気づいたことがある。
人は、ネット上の違和感に対して、
まるで患部に軟膏を塗るように、
人差し指で触れている。

薬指ではない。
本来、優しさを担うはずの指は、
あまり使われない。

それが、
いまのネットの作法なのかもしれない。

スマートフォンを握りしめ、
誰もが暇つぶしの延長で、
誰かの輪郭を、少しずつ削っている。

1000文字という制限は、
そうした曖昧な摩擦に対する、
小さな防波堤のようにも思える。

それでも、顕示欲は消えない。
ただ、できることなら、
少しだけ品よく、
少しだけ静かに、
触れる指を選びたい。

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