失敗のない人生なんて、面白くない
昨日から、季節ははっきり秋に切り替わった。
空気が軽くなったぶん、
仕事の重さが、逆に目立つ。
暑さに飽きていたから、
秋そのものは嫌いじゃない。
ただ、
この時期はいつも、
緊張だけが長引く。
うまく説明できないが、
逃げ道が減る感じがする。
そんなとき、
決まって本田宗一郎の顔を探す。
映像だったり、声だったり、
文庫の中の、少し乱暴な文章だったり。
「失敗のない人生なんて、面白くない」
励まされている、というより、
言い切られている感じがいい。
大丈夫だ、と言われるより、
失敗前提で話を進められるほうが、
よほど信用できる。
こちらは歩兵だ。
前線にも行けず、
後方にも下がれず、
ただ立っているだけの立場だ。
悩みは消えない。
吹き飛びもしない。
せいぜい、
重さが少しだけ移動する程度だ。
それでも、
不思議なことに、
どれだけ追い詰められても、
眠りだけは、裏切らない。
失敗はする。
明日もする。
たぶん、これからもする。
でも、
夜になると、
身体は勝手に電源を落とす。
そこだけは、
妙に律儀だ。
失敗を抱えたまま眠れるなら、
今日はそれで十分だ。
面白い人生かどうかは、
起きてから考えればいい。
ラベル: 日記

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