青いスタスィオン - 河合その子
三連休の初日、
カラオケで「青いスタスィオン」を歌った。
その歌が流行っていた頃、
一緒にいた相手は、
まだこの世にいなかったらしい。
知らない、退屈だ、と
歯切れよく言われた。
その軽さは、
想定内でもあり、
少しだけ気が楽になった。
やっぱり、
話題に距離があるほうが、
会話は続くこともある。
そう思って、妙に安心した。
AKBがメジャーになってから、
もう何年も経つ。
好きな顔はある。
けれど、
テレビにかじりつくほどの
熱は、もうない。
昔は違った。
画面の中の一瞬を逃さないように、
何度も再生した夜があった。
あの熱を保ったまま、
多くの人と同じように
自然な人生を選んでいたら、
今ごろは、
もっと穏やかな場所に
立っていたのかもしれない。
花の世話をして、
惣菜売り場で立ち止まり、
日々に感謝するような、
健全な中年。
けれど、
今の自分を後悔しているわけでもない。
こうなることは、
ずっと前から分かっていた。
ただ、
どこか回り道をしてきた、
そんな感覚が
残っている。
ひとりでいるときが、
いちばん落ち着く。
そういう性分として、
ここまで来ただけのことだ。
だから、
少し距離があったほうが、
ちょうどいい。
それだけの話だ。
おやすみなさい。
ラベル: 好きな音楽

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