8/31/2012

京都大原さん全員


   タイトルは意味不明だ。
それでも、意味不明であること自体に、
どこか腑に落ちる感じがある。

近所のスーパーが「フライデー」
とやらで五%オフらしい。
はんぺんフライをまとめ買いした、

という話をでっちあげてみたが、もちろん嘘だ。

本当は、金曜日にサークルKで『FRIDAY』を買った。
それだけの話である。

さっき、ぱらぱらと目を通した。
正直に言えば、買うほどのものでもなかった。

とはいえ、買ってしまったのだから仕方がない。
都市の午後に、どうでもいいことがひとつ、
静かに追加された。

――だから何だ。

そう思われるだろうことは、百も承知している。
それでも、こうして書いてしまう。
書くことでしか、
どうでもよさを肯定できない日が、たしかにある。

窓の外では、風がわずかに秋を含んでいた。
京都・大原を歩く女の背中が、ふと脳裏をかすめる。

誰にも見られず、
誰も見ようとしない孤独の、美しさ。

その静けさに、少しだけ救われる。

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