2/07/2012

Facebook再訪記


   ふとした思いつきで、
二年ぶりにFacebookにログインしてみた。

あの頃、海外で流行っているらしいと
雑誌で読んで、軽い気持ちで登録したものの、
英語ばかりで要領を得ず、
そのまま放置していた。

久しぶりに開いてみると、
画面はすっかり日本語になっていて、
設定もやけに親切だ。

プロフィール欄を眺めて、
少し考え込んだ。

学歴を書くのが、どうにも好きになれない。
結果、自己紹介は驚くほどスカスカだ。
空白が多いせいで、
逆に余計な想像を誘ってしまいそうで、
それも落ち着かない。

顔写真の欄で、さらに手が止まった。
友達がいないから、
自分が写っている写真がほとんどない。
かといって、自撮りというのも、
今さら何かを頑張っている感じがして気恥ずかしい。

結局、
顔のないままのプロフィールが完成した。

「知り合いかも?」の欄には、
昔よく飲みに行っていた友人の名前があった。
いまは海の向こうで暮らしているらしい。

試しに友達リクエストを送ると、
驚くほどあっさり承認された。

彼のページには、
タイの海の写真が並んでいた。
青い空と透明な波。
iPhoneの小さな画面でも、
妙に景色がいい。

自分のカバー写真は何にしようか、
そんなことを考えている時点で、
もう以前の自分とは違うのだろう。

Facebookは、
リアルな知り合いが前提の場所だ。
言葉は自然と控えめになり、
勢いで書いた文章を、
一度読み返す癖もついた。

SNSというより、
ちょっとした精神の調整所。
余計なことを書かないための、
リハビリに近い。

もっとも――
一番の対策は、
飲み過ぎないことだと、
最近ようやく気づいた。

酔いが回ると、
学歴欄よりも、
顔写真よりも、
余計なものが口からこぼれる。

そこだけは、
いまだに学習が追いついていない。

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