ハンドルとロブスターと、さよならビートル
休みの最終日は、
いつもより道が長く感じる。
朝から夕方まで、ただ運転した。
目的地はなかった。
ハンドルを握っているあいだだけ、
ほかのことを考えずにすむ。
十年もののビートルは、
今日も文句ひとつ言わず走った。
それでも、時おりきしむ音がして、
そろそろ別れの段取りを考えろ、と
背中を軽くつついてくる。
次はイタリア車にしてみたい。
街角でフィアット500を見かけると、
つい視線がついていく。
とくに理由はない。
ただ、ああいう丸さに
最近弱くなっている。
帰りに、くら寿司へ寄った。
ロブスターサラダ軍艦をひとつ取ったら、
そのまま同じ皿を積み上げていた。
満腹というより、
途中から「やめどき」を見失っただけだ。
休みの終わりに、
車と寿司と、少しの先回り。
そんな、湿気の少ない一日だった。
ラベル: 日記

<< ホーム