また犬を飼う
一年七ヶ月ぶりに、犬を迎えた。
本当は北海道犬がよかった。
先代がそうだったし、あれにはあれの、
こちらなりの思い入れもある。
けれど、思いどおりにはいかず、今回は柴犬になった。
同じ県内のブリーダーが熱心で、言葉も穏やかだった。
犬舎で親犬を見せてもらったとき、
胸の奥に、静かに重いものが沈んだ。
それが犬のせいか、自分のせいかは、よく分からなかった。
先代が死んでからしばらく、夜の街ばかり歩いていた。
行くあてもなく、体もあまり元気ではなかった。
時間の空いた週末に、ふと、犬を飼ってもいいと思った。
ケージの中の仔犬は、ひたすら鳴いていた。
生まれて三ヶ月。兄弟と一緒にいた暮らしが、
昨日いきなり終わったのだから、無理もない。
先代は無愛想で、こちらが撫でに行っても顔を背けた。
今回は妙に愛想がいい。しっぽを振ってこちらを見る。
嬉しいのか、不安なのか、まだ見分けがつかない。
犬を飼うのは、これで四匹目になる。
けれど、こうして腹を決めて
迎えたのは、初めてかもしれない。
今日は初日だ。
トイレの失敗も、自分の手で片づけてやろうと思った。
今までならためらったかもしれないが、
やってみれば、思ったほど大したことではなかった。
夜の喧騒の中で、他人の声を聞き流しているよりも、
ずっといい気分だった。
犬はまだ鳴いている。
ケージの中で、不意に始まった
新しい生活に戸惑っているのだろう。
こちらも、似たようなものなのだろう。
ラベル: 日記

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