UV女優
「陰気さんAV女優の
◯◯◯◯◯って知ってる?」
1日の業務を終えて、
塀の中の懲りない面々みたいな
加齢臭ただよう作業服から、
やはりカレイシュウただよう
私服に着替える更衣室で、
僕よりも1歳年上なのに「さん」付けを
するOさん(以下、彼とする)
───に、
まるで不意に後ろから近づかれて
膝裏カックンされたかのように、
あざやかに聞かれた僕は、
ココロが曇りがち、
すなわち鬱なキブンも忘れ、
彼の独特な声音も手伝い、
◯◯◯◯◯というAV女優は
知らないんだけど、
なぜか大笑いしてしまった。
笑うだなんて久しぶりである。
なんせテレビつけても今のお笑い
芸人のオモシロサがまったくわからず、
終始しかめっ面なだけに、
笑わせてくれる人はホント貴重なのだ。
彼によると、なんでも今日は僕は
外回りで社内にはいないから
わからないんだけど、
健康診断でちょい数値に問題がある…
つまり生活習慣病予備軍の人のために
保健婦さんが来社したそうな。
で、その保健婦さんが
AV女優の◯◯◯◯◯に
ソックリだったということ。
ってか、なぜ僕にAV話題をふる?
僕は彼にとってはスケベニンゲン、
AVマニア、とにかく
同類と思われてるみたい。
前に彼と酒の席で
その話題をし始めたところ、
僕は義理で盛り上がりの
姿勢を見せてしまったために、
彼の絶賛する
「手コキクリニック」という
タイトルのDVDを
後日、酒の席の約束なんて
守らなくてもいいのに、
律儀にも持参してくれた。
それを借りて観るというハメとなる──
──ハメとなったが、
ハメがまったくない内容は、
僕の大事なところはもちろん、
ココロをも萎ませた。
女は裸になってないし、
男だけが下半身裸である。
オンナがただ男の性器をシゴいて、
やがて絶頂に達した男が
「ウッ」っという情けない声を
だすという繰り返しだけで、
まったくおかず、
いや、お惣菜と呼ぼう…
とにかく僕の好みの分野とは違っていて、
まるで実用にはならない。
でも、せっかく僕の為に
わざわざ持ってきてくれた以上、
ストレートに「つまらなかった」とは言えず、
「実際、普通のカラミなんかみてるよりも、
こういうのがシンセンでいいよねぇ…」
───と彼よりも年下なのに、
僕はタメ語で
「あなたと同類です」
ニュアンスで話した事はあるが、
もう一度、総合的にそして簡潔に言うと、
「どこがいいんだ?」というカンジだし、
ダイイチAV自体が馴染めない僕。
ちなみに彼は普通に嫁さんも
コドモもいるし、
世間からしてみたら変態ではなく、
マトモニンゲンな部類に属する。
でも、ワタシダケガ
シッテイル…あなたは変態だ!
ただし、変態でもモテる変態ではあるが。
身振り手振りを交えた
彼の話し方と声音は
とにかく思わず吹き出して
しまうほど独特なのである。
ワラワセテクレテアリガトウ。
あと、今日の朝の胸の
つかえる感覚=不安焦燥を取り去ってく
れたAV女優の◯◯◯◯◯にも
ありがとうを言いたい。
名前だけがとにかく妙に気になって、
いったいどんなコなんだろう?
───と、帰宅後、このところ
視力低下を意識しつつあるし、
家事が怠惰になるということで
「ネット禁止!」という掟を忘れて、
すぐにパソコンの電源を入れちゃった。
で、検索してみたらすぐに
どういうフェイスのコか判明した。
び、び、viviは23日発売!
…ってつまんない
前置きはさておいて、
思わずび、び、び、ビジンダーと吃って
しまうほどの容貌だったのである。
どうりで今日、他の同僚たちが
健康面の話題してたわけだ。
気持ちわかるな。
なんせ髪の毛1本たりとも
女っけのない会社だからな。
───と、ここで、ふと思う。
僕も「血液型何型?」
「雲竜型だよ!」
…と答える、
まるでお笑い芸人の素質はゼロ、
つまりモテないのにモテてるつもりで通う
キャバおやぢにつきものなメタボな腹と
高脂血症という問題ありなのに、
なんでその美人の保健婦さんに
呼ばれなかったんだろう?
みんな呼ばれたのに、
僕だけのけ者かよ?
ま、ずっと車運転
ソトマワリで社内にいないしね。
外回り転属前の昔に僕はちょい
高血圧気味という事でお呼びは
かかったことがある。
が、そのときの保健婦は
そのまんまとおばちゃんな方だった。
なんでこうおばちゃんに縁があるのか??
今日も外回りで内職のダンカイ世代の
主婦おばちゃんと、どうでもいい会話してた。
自分の男根と、ダンコン…いや、ダンカイの
世代と語らいというやつが、
僕のサダメと言う奴なんであろうか?
…と、嘆いてるけど、でも、今は鬱ではない。
酔いのせいもあるけど。
酔いと言えば、今週から晩酌、
ビールに変えた。
芋焼酎の重たい酔いの
長居に飽きたというか…
日中、額に汗するという時期の夜には
やっぱ渇きをすばやく癒す発泡系だろ?
って事で今日は会社帰りに、とある庶民に
やさすぃ系の安価で扱いやすい酒屋に寄り、
それを求める。
酔いだけを求めるのなら
発泡酒にしてただろう。
でも、その酔いを求めてという
単一な姿勢が我慢ならず、
カネナシカズヤにもかかわらず
一番絞りよりもワザワザ150円高い
プレミアムモルツにしたとこが、
少し酒に対する礼儀と
自分の内面の変化を感じ取る。
でも、自室で1人晩酌という奴は、
今、ちまたで話題の本を読書すると
同じくらい、あまり優雅とはいえない。
今日の静岡は30度近くまで気温あがった。
紫外線に額や頬を攻撃されたせいか、
少しヒリヒリする。「明日からはANESSAを
塗らなきゃDAMESSA…」
──と、くだらん事を言うUV男優に、
今年も恒例のごとく
夏本番な出来事はないだろう。
でも、めげずに今年の夏の目標をあげる!
「絶対焼かない&仲良さげな
カップルを見ても絶対妬かない!」
射精堂――ぢゃなくて、資生堂。
まったくくだらねぇ…。
ラベル: 長い文章





